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大井川の流域の木で建てる家は、どんな良さがあるの? 大井川材を扱う製材屋さんに聞いてみました


この記事では「大井川流域の木で家を建てることは実際にどういいのか?」ということについてご案内していきます。詳しいお話を、アクトホームが信頼をおいている島田市の「柳川製材さん」にうかがいました。



実は、島田市は「木都」と呼ばれる木のまちだった


大井川流域は、歴史のある林業地域で、「木都」と呼ばれていました。


静岡県内では 天竜材と並ぶ品質の良いブランド木材です。大井川の木は完満で通直(まっすぐ)な木がとれやすいと言われており、以前から 県外でも大井川の木が重宝されていました。


県内でも品質の良い杉やヒノキがまんべんなくとれるのが、大井川流域のエリアです。

大井川の川上より木を流し、島田市向谷辺りで 引き上げていた頃の写真



これってほんと? 大井川の水のおかげで木が丈夫に育っている?


大井川流域は、水系がしっかりして水が潤っていることから、木が育つためには良好な環境条件といえます。


また大井川の水量だけでなく、大井川流域は日当たりが良いため、木が育ちやすい環境が整っているのです。



大井川の木の品質の良さは「山と製材の管理」がいいから


品質の良い木を収穫するには、山の整備をすることからです。


大井川流域では、林道の整備や木の適切な間伐、木材の品質(乾燥・精度等)管理をしっかり行っているからこそ、品質の良い木材の生産につながっています。


 

では、地元・大井川の木で「木の家」を建てると どういいのか?について、弊社アクトホームが考えていることをお話します。



大井川の木で家を建てるメリット

1.地元の木は、土地の特性と相性がいいからこそ長持ちする


大井川の木は、他の地域で育った木より このエリアの気候を知っているため、建築用の材料(土台・柱・梁などの骨組みや、床・壁・天井などの仕上げ材)となってからも、空気中の水分を吸放出しながら、長く生き続けます。


大井川の木で家を建てるメリット

2.修理・リフォームの際にも 地元の木が調達できる


床・壁・天井などの仕上げ面に大きめのキズがついたり損傷したりしてしまった場合、既製品の仕上げ材は、同品番の建材が廃番になったりで手に入らず、補修が不可能の場合があります。


これに対して、地域のスギやヒノキなどの無垢材は、手に入りやすいため、弊社の自社大工で、補修することも容易にできます。


地元の素材で「木の家」をつくった場合は、長年経過して、万が一の事態の場合も、部分的な取り換えは可能です。将来、もし 土台や柱の足元がシロアリや腐朽菌で劣化し、部分補修や取り替えが必要となった際にも、木材の調達が地元でできるため、補修工事も比較的容易にできます。


将来 万が一 地震や台風、洪水などの天災等で、建物が被害を受けた場合は、その状況にもよりますが、近くで木材が調達でき、弊社には大工職人もいるため、工事の大小はありますが、修繕することは不可能ではありません。長く住める家のために「地元の木」で建てることを推奨いたします。


また、室内の出入り口のドアが損傷してしまった場合、既製品のドアは その修理に必要な部品が、時間の経過による機種変更や廃番等で、確保できない場合があります。


この点、無垢の木でできた建具の場合は、補修するための木材は、比較的 容易に調達できます。


弊社では、専属の建具職人がいることもあり、建具もご要望に応じて オーダーメイドで製作できます。無垢の木でつくるからこそ いろいろと融通が利くというメリットがあります。


大井川の木で家を建てるメリット

3.地元の木で建てる方は限定の補助金が使える


現在、アクトホームは 国の「地域型住宅グリーン化事業」で採択された優良化グループに所属しており、これまで長年にわたり、 1物件につき100~150万円の補助実績があります。


他にも「しずおか優良木材」や「大井川流域産材」として認定された、地域の木材で建てる家については、静岡県や島田市より 補助制度の対象となっています。


補助金についてはこちらの記事でご案内しておりますので、ぜひご覧ください。


くわしくはこちら▼


※時期や建設地により、使える補助金が異なります。無くなり次第終了です。




アクトホームが地元・大井川の木にこだわる理由


創業116年を迎えた弊社アクトホームは、はじめから地域材にこだわって「木の家」をつくっていたわけではありませんでした。


以前は建築用の木材を 県外やさらに海外から取り寄せていました。このように遠方から取り寄せても木材が安価だった、ということもあったかもしれません。


弊社では、このような遠方の木(ベイマツやレッドウッドなどの集成材)を使い、これまで様々な家づくりの工法を採用してきました。


国からの合理化認定を取得した工法等、高気密高断熱パネル工法や高強度の金物で骨組みをつくる耐震工法など、いろいろと研究をしながら実践を重ねてきました。


その中で 疑問に思えたことは〈どうしても集成材でないと大部分の金物工法は対応できない〉という点でした。


理由としては、無垢材では、力の集中する 柱と梁の取り合い部に割れが生じる可能性があるためです。


ただ、集成材にも無垢材にもメリット、デメリットの両方があります。


集成材の接着剤や接着面について気にされるお客様も一定数おられたことや、長距離を運搬する大気汚染に関係する「ウッドマイルズ」のことも弊社では気になっていました。


また、北欧から輸入していた集成材は、時に 山火事や水害等の現地の状況により、日本に入りにくくなったり、価格も左右されることがありました。

現在、戦後に比べて、日本の山のスギやヒノキが豊富になってきたこともあり、間伐やその有効活用が課題になりつつある状況です。


このようなことから、徐々に、国や地方でも“国産の木を使う”ことに力を入れる傾向になってきました。


2000年4月1日より「住宅の品質確保促進法」が施行され、住宅性能表示制度や新築住宅の10年保証などが定められました。


この中で建物の構造強度のうち耐震性能の等級として3段階に表示することができるようになりました。


弊社でも計画している建物に構造計算をかけてみると、必ずしも高強度金物工法の方が、耐震性が有利であるとは言えませんでした。


無垢材による在来金物工法でも十分に「耐震性能の最高ランク」は出せることがわかりました。


このことから弊社は、2003年(平成15年)に、新築住宅の全棟に構造計算(許容応力度計算)をし、「耐震性能・耐風性能共に最高ランク」の構造体を適用することを決めました。


この数年後、これらのことを踏まえ、様々な要素を検討した結果、弊社では、無垢材を使った「骨太軸組み+耐震パネル工法」を基本に「木の家」をつくっていくことを決めました。


現在では、地域材の補助制度も充実しており、反面「ウッドショック」により輸入材が高騰しています。


私たちの地元の木である大井川流域のスギ、ヒノキは、いつでもそこにあります。


実際に使ってみて「大井川の木」は表面の色や艶も美しく、品質がとても良い素材です。


「大井川の木を使い、地域の匠による、手間ひまかけた住まいづくり。」


私たちは、大井川の木にこだわり、「地域の家は、地域の素材と地域の職人でつくる」を理念として「木の家」をつくり続けています。


「木の家」の居心地の良さは、実際に足を運んでみて体験していただければわかります。

ぜひ、お気軽に見学会にお越しください。



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